「吉野材」を使った「暮らしの道具」デザインコンペ

主催:奈良県

協力:南都銀行 NPO法人Yoshino Heart

下川審査委員長の講評

■最優秀賞 「割り鉛筆」

最優秀賞を獲得した「割り鉛筆」は、以下2つの点で他の応募作品を大きく上回る価値を持っており、これらの点を審査会が高く評価し、最優秀賞に決定した。1つは、割り箸という日本の文化を鉛筆に取り入れることで、使い手に新鮮で豊かな体験を提供した点。
使い手は鉛筆を、あたかも割り箸を割るように1本ずつ切り離し、そのたびに新たな気持ちで鉛筆に向き合う。
また、素材に指定された吉野杉は、柾目に沿ってきれいに割れる性質を持っている。
そのため、吉野地方には高級割り箸産業が根付いており、関連技術も集積している。
2つめは、こうした吉野地方の素材と技術を探り、そこに正面から踏み込んだ点である。

■優秀賞 「一輪挿し」

優秀賞を獲得した「一輪挿し」は、フォルムの美しさもさることながら、風を受けて本体が揺らぐ、その振る舞いの優雅さが評価された。均質で、バランスの良い吉野材の特徴を、動的なデザインにうまく取り入れた点が秀逸である。

■優秀賞 「スツール」

優秀賞「スツール」は、小振りな雑貨や道具の応募が多いなか、家具と道具の中間領域を探る提案に独自性があった。
形や機構のユニークさに加え、モバイル性を強調している点に、木材を使った家具や道具としてのスツールの新しい役割を感じられた。

■優秀賞 「ランチョンボード」

優秀賞「ランチョンボード」は、極めてノーマルなフォルムを持っている。しかしその形は、デザイナー自身が作り、生活の中で検証したうえで自信を持って提案したデザインである。
使いやすく、吉野杉の端正な柾目を生かす形でもある。

■優秀賞 「プレート皿」

優秀賞「プレート皿」は、簡素な工程で製作できるプロダクトでありながら、吉野檜の目のつまった柾目や、部位によって異なる発色を、製品の魅力としてうまく引き出している。
誰もが、一度は、その優雅な木肌に触れてみたい魅力に満ちている。

結果速報

7月13日(水)に開催されました最終審査会において、以下の作品が受賞されましたのでお知らせいたします。

■最優秀賞・・・1作品

『割り鉛筆』 吉冨 寛基(よしとみ ひろき)さん

■優秀賞・・・4作品

『一輪挿し』 大塚 聡(おおつか さとし)さん・三浦 寛慈(みうら かんじ)さん
『スツール』 平瀬 祐子(ひらせ ゆうこ)さん
『ランチョンボード』 南 政宏(みなみ まさひろ)さん
『プレート皿』 斎藤 信吾(さいとう しんご)さん

※当日の模様や作品写真・講評につきましては、7月19日(火)に公開予定です。

日本は先進国の中で有数の森林国でありながら、その豊富な森林資源を有効に活用できていないのが現状です。全国的に知られた「吉野杉」や「吉野桧」などの銘木ブランドを有する奈良県においても、住宅建築様式の変化等により、これらの「吉野材」が建築に用いられるケースが減少し、林業の生産活動が年々減退の一途をたどっています。
良質材の生育に適した稀有な自然環境と伝統の林業技術により丹念に育てられた吉野材は、年輪幅が細かく均一で無節、完満通直・真円で強度が高く、美しい色艶と癒される香りを持つという特徴により、古くから樽材や建築材として親しまれてきました。今一度この材の特徴を見つめ直し、現在の生活様式に適した商品を開発することによって、林業の復興を図ることができる可能性があります。
以上を踏まえ、このたび奈良県では、吉野材の良さを活かしつつ現代の嗜好に受け入れられる「暮らしの道具」のデザインコンペを実施することにより、吉野材のブランドイメージを再発信することとしました。詳細は下記をご確認ください。
なお、本件の業務はハートツリー株式会社が奈良県から委託を受けて実施しております。

東日本大震災の影響等を考慮して延期しておりました3月17日の最終審査会の日程が決定いたしました。

開催日時:
平成23年7月13日(水) 14時開始 17時半終了 予定

開催場所:
フォレスタ虎ノ門内 イベントスペース
東京都港区虎ノ門1−14−1

暮らしの道具デザインコンペ事務局

発表!!15名15作品が最終審査に残りました!
事務局よりメールにてご当選のお知らせをいたします。
残念ながら今回落選した方々へもご連絡させていただきます。

このたびは初めてのデザインコンペにもかかわらず、
計219点という多くの応募をいただき、審査員を代表して御礼申し上げます。
あわせて、審査結果をお伝えすることが遅れましたことを深くお詫びいたします。
これは、優良な作品が多くあり、7名の審査員が頭をおおいに悩ませたためです。
ご理解のうえ、ご容赦いただきたく存じます。

最終審査に残った15点をデザインされた皆様には、
3月17日に作品実物ほかをお持ちになっていただきます。
皆様と作品にお会いできるのを、審査員一同が楽しみにしております。

今回は惜しくも落選された方々も、今後、さらに素敵な作品を制作されることを期待いたします。

審査委員長 下川一哉

吉野林業、吉野材について審査委員について

募集内容

「吉野材」の新たな利用方法を確立するために、多くの人々に受け入れやすい「暮らしの道具」のデザインを募集します。「暮らしの道具」とは、家具、生活雑貨、置物など生活で必要となる道具全般の事を指します。(屋内、屋外での使用は問いません。)

<応募要件>
下記の条件に合うデザインを広く募集します。
・デザイン等仕様は、量産可能なものであること(最終候補に残ったデザインについては、実際に吉野材を使用して試作することから、木材で製作可能なデザインであること)
・デザインは出展者自ら創作したもので、未発表作品に限る(未発表作品とは、他のデザインコンペ、展覧会、新聞、雑誌等で公表または応募していない作品のことをいう)
・「吉野材」を主の素材として使うもの(その他の素材についても極力奈良県産のものを用いること)
・市場性があるもの(多くの人が使いたいと思うデザイン)
・首都圏をはじめとして、国内外に広く受け入れられるもの
・現代の生活様式に適したもの

<こんな作品を求めています>
・「吉野材」の特徴を生かしたもの
・「吉野材」「奈良県」の精神的背景が感じられるもの
・「吉野材」の可能性を引き出したもの
※審査時のポイントとしては、上記の点を満たす作品を中心に選定し、その後の商品化を視野に入れて選定します。

<注意事項>
・応募デザインの著作権は応募者に帰属しますが、公開等に関する権利は奈良県が保有します。
・応募されたデザイン画、設計図、応募申込書等は返却しません。
・入賞候補作品は、制作費実費相当額(応募者と協議の上決定)で主催者側が買取ります。
・入賞作品が公募条件に反することが明らかになった場合、他者の創作したデザインと同一又は極端に酷似していることにより著作権又は産業財産権の侵害があることが明らかになった場合は、県は審査結果発表後であっても入賞を取り消すことができます。
・入賞デザインを使用した作品を商品化する場合には、事前に商品化計画を作成し県の承諾を得ることとします。

募集期間

2010年12月3日(金)24時

参加費

無料

応募資格

誰でも参加可能です。コンセプトの異なる製品であれば、何点でも応募することができます。応募作品が第三者の著作権ならびに知的財産権を侵害しないことを、事前にご確認の上ご応募ください。

応募方法

専用用紙をダウンロードしていただき、必要事項をご記入のうえ、ご提案されるデザイン案(PDFファイルにてご提出ください)とともに下記までE-mailにてご応募ください。

賞金

総額 160万円
・最優秀賞 1 点(賞金:100 万円)
・優秀賞 数点(賞金:点数により総額の範囲内で調整)

選考方法

2回の書類審査を通じ、応募された作品画像とコンセプトを審査対象として、優秀なデザイン10点程度を選定します。選定された約10点については、吉野材(地域団体商標登録第5016066号)を使って実際に作品を制作し(応募者が制作する場合、制作費実費相当額は主催者側が負担)、最終審査を実施のうえ、最優秀賞1点と優秀賞数点を決定します。審査委員には各段階で下記の委員を予定しています。
※応募者において吉野材の調達が困難な場合は、事務局までご相談ください。

【1 次審査(予備審査)】

方法 :書類審査(デザイン、コンセプト)
選定予定数 :数十点
時期 :2010 年12 月下旬
審査委員 :中川 淳氏、服部 滋樹氏(予定)

【2 次審査】

方法 :書類審査(デザイン、コンセプト)
選定予定数 :10 点程度
時期 :2011 年1 月上旬
審査委員 :下川 一哉氏、高橋 俊宏氏、鶴田 浩氏、中川 淳氏、西森 陸雄氏、服部 滋樹氏、古谷 誠章氏(50音順・予定)

【最終審査】

方法 :デザインに基づき試作した作品の審査
※実際に審査会場に集まり、最終審査を行います。
時期 :2011年7月13日
場所 :東京(港区「FORESTA 虎ノ門」予定)
審査委員 :下川 一哉氏、高橋 俊宏氏、鶴田 浩氏、中川 淳氏、西森 陸雄氏、服部 滋樹氏、古谷 誠章氏(50音順・予定)

お問い合わせ

応募に関するお問い合わせは、E-mailまたは電話にて「ハートツリー株式会社 暮らしの道具デザインコンペ事務局」までお願いいたします。

design@heart-tree.com / 03-5259-8513

表彰式、入賞作品発表会

最終審査と同日、同会場にて表彰式および入賞作品発表会を実施します。マスコミ等を広く招致し、その後の販売等流通への展開や販路拡大を視野に入れたPRの場とします。

受賞後の協力

入賞作品の受賞後の商品化・販売について、奈良県および本件関係者協力のもと推進していきます。

個人情報の取り扱い

個人情報は、応募作品の問い合わせ、審査会の連絡、審査結果の通知、その他コンペの業務で必要と思われる事項、および今後の販売流通等の案内をするために利用させていただきます。原則として、ご本人の承諾なしに、それ以外の目的で個人情報を利用または第三者に提供することはいたしません。
なお、入賞者の氏名、年齢、経歴は、印刷物、ホームページおよびマスコミで公表させていただきますので、予めご了承ください。
※本要項は、予告なしに変更となる場合がありますのでご注意下さい。